オーソペディックマッサージコース|胸郭・脊椎の評価と実技|チェンマイ
胸郭・脊椎の機能評価と手技選択
本コースは、施術・臨床の実務経験を持つマッサージセラピスト、医師・理学療法士・鍼灸師などの医療専門職、スポーツコンディショニング専門職を対象とする実技課程です。胸郭・頸椎・胸椎・腰椎の可動性と呼吸・動作を評価し、筋・関節の触診所見に基づいて介入部位と手技を選択します。
後弯や側弯などの姿勢所見だけで疼痛の原因を決めず、主訴、関節可動域(ROM)、筋機能、触診所見を照合します。筋・筋膜への手技と、LVLAを中心とした非スラスト式Joint Mobilizationを反応に応じて調整し、同じ課題で再評価します。安全管理と施術範囲を踏まえ、必要時には医療機関への相談・紹介を優先します。
呼吸・胸郭運動と脊椎の可動性を関連づけ、軟部組織への手技と関節モビライゼーションをどの所見に基づいて選ぶかを習得します。圧・方向・振幅を調整し、施術前後の動作とROMの変化を比較する技術を磨きます。
スケジュールとコース料金
受講料:6,000 THB
期間:土曜日・日曜日の2日間(計8時間)
実技時間:10:00–12:00/13:00–15:00
開催日と空席は、コース日程ページと申込窓口でご確認ください。
呼吸に伴う胸郭・胸椎の動作評価
胸郭・胸椎の評価では、安静呼吸と深呼吸に伴う肋骨運動、胸郭の拡張、胸椎伸展・回旋、呼吸時の症状を比較します。肋間筋や胸郭周囲の組織を触診し、呼吸と関節運動の所見を照合して、介入部位と方法を選択します。
実技では、接触部位、圧の方向、可動化の振幅を段階的に調整し、呼吸時の反応と同一の動作課題を再評価します。呼吸パターンや胸郭の硬さだけで疼痛の原因を決めず、症状の経過や負荷条件を含めて判断する手順を習得します。
胸郭への軟部組織手技と負荷調整
Deep Tissue MassageとDynamic Myofascial Releaseを、胸郭・脊椎の機能評価に基づいて選択する実技を行います。肋間筋、横隔膜に関わる胸郭運動、胸椎の伸展・回旋を確認し、軟部組織への接触と関節運動を組み合わせます。
強い圧や大きな可動域を優先せず、呼吸、疼痛、防御反応を確認しながら負荷を調整します。介入前後は同じ呼吸・動作課題で反応を比較し、所見に応じて手技を継続、変更または中止します。
腹腔内圧と体幹の協調を動作で評価
腹腔内圧(Intra-abdominal Pressure/IAP)、横隔膜、体幹筋の協調を、呼吸と荷重動作の評価に関連付けます。腰椎の位置だけを理想形へ合わせるのではなく、呼吸を保ちながら動作を行えるか、代償や症状がどの条件で変化するかを観察します。
腰椎・胸椎・胸郭の可動性と体幹保持を照合し、マッサージ、関節運動、ストレッチの選択を検討します。介入後は同じ課題を繰り返し、動作の変化と本人の反応を記録します。
頸椎・肩甲帯の評価と非スラスト手技
頸椎の評価では、屈曲・伸展・回旋に伴う症状と可動域、肩甲帯・胸郭との協調を確認します。Forward Head Posture(頭部前方位)は観察所見の一つとして扱い、姿勢だけから神経圧迫や疼痛の原因を判断しません。
実技では、対象者の反応に応じて接触部位、支持、方向、振幅を調整し、介入前後に同じ頸部・上肢の動作を比較します。しびれ、筋力低下などの神経症状や施術範囲を超える所見がある場合は、手技の継続より医療機関への相談・紹介を優先する判断を扱います。
LVLAを中心としたJoint Mobilizationの実技
本課程の実技は、低速度・低振幅の非スラスト手技(LVLA)を中心とします。接触部位、関節運動の方向、振幅、反復回数を評価所見と対象者の反応に応じて調整し、介入前後に可動域と症状を再確認します。HVLA(高速・低振幅スラスト)は関節力学との違いを理解するために解説します。
Hironori Ikeda, MSc Sports Medicineが、機能解剖学と触診所見に基づく手技選択を指導します。解剖学模型や画像を用いて対象構造と隣接組織を確認し、適応・禁忌、説明と同意、負荷調整、再評価を実技の各段階で扱います。
実践的な解剖学と教育ツール
解剖学模型、画像、専門アプリケーションを用い、骨指標、筋の走行・付着、関節面と隣接組織の位置関係を確認します。立体的な構造を把握した上で、体表から触知できる所見と照合します。
実技では、対象構造の同定、接触の深度・方向、支持方法を反復し、触診所見から手技選択と再評価へつなげます。Hironori Ikeda, MSc Sports Medicineが機能解剖学の解説と実技を指導します。
アプリ記録の活用と測定値の限界
モバイルヘルスアプリケーションを、心拍数や活動記録などの経過を把握する補助ツールとして紹介します。測定方法、記録条件、機器による違いを確認し、動作評価や本人の反応と併せて読み取ります。
アプリが表示する推定値を、呼吸機能や疾患の診断に用いることはありません。数値の変化だけで手技の効果を判断せず、同一条件での動作、症状、可動域の再評価を重視します。
専門スキルの向上
本課程では、胸郭・脊椎の評価、機能解剖学に基づく触診、非スラスト手技の選択と負荷調整、介入後の再評価を一連の実技として訓練します。施術経験を、所見を説明し、反応に応じて手技を修正する判断力へつなげます。
Hironori Ikeda, MSc Sports Medicineは日本語を話しますが、講義・教材・実技指示・質疑応答を含むコース中のコミュニケーションはすべて英語です。説明を理解し、指示を確認し、質問・応答を英語で行う力が必要です。
HVLAとLVLAは、どの範囲まで扱いますか?
HVLA(高速・低振幅スラスト)は関節力学の理解のために解説し、実技はLVLA(低速度・低振幅)の非スラスト式Joint Mobilizationを中心に行います。HVLAの実施資格を付与する課程ではありません。
非スラスト手技も、適応・禁忌、説明と同意、対象者の反応を確認した上で実施します。接触部位、方向、振幅、反復回数を調整し、介入前後の可動域と症状を再確認します。
呼吸と胸郭・胸椎の運動を併せて評価する理由は?
胸郭・胸椎の運動と呼吸は相互に関連するため、安静呼吸と深呼吸、胸郭の拡張、胸椎伸展・回旋を併せて評価します。呼吸中の症状と動作時の反応を比較することで、軟部組織手技や関節モビライゼーションを選択する判断材料を増やします。
浅い呼吸や姿勢所見だけで疼痛の原因を決めることはありません。手技の前後で同じ課題を再評価し、症状、可動域、呼吸時の反応に基づいて介入を修正します。

