RSM International Academy

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機能解剖学とスポーツ医学マッサージ|痛みの評価・臨床触診を学ぶRSMブログ

14 Sep 2026

胸最長筋|胸椎伸展と腰椎伸展を分け、背中の張りを動作から読む

スポーツ傷害のためのダイナミック筋膜リリースコース

スポーツ傷害のためのダイナミック筋膜リリースコース

胸最長筋の脊柱伸展・側屈と、胸部・腰部で異なる線維の走行

  • 名前に胸があっても、腰部の線維を含む。 胸最長筋は脊柱起立筋の一部で、脊柱伸展と同側側屈に関わります。腰腸肋筋や多裂筋と付着・走行を分けて理解すると、背中全体の張りを一つの筋の短縮へまとめずに済みます。
  • 胸を起こす運動と、腰を反る運動は同一ではない。 胸椎の伸展が少ない場合、腰椎伸展や下位肋骨の挙上で姿勢を補うことがあります。胸郭と骨盤を支えた条件も確認し、どこで動きが集中しているかを観察します。

胸を起こす動作と、腰を反って補う動作で背部痛を比較する

  • 腕を上げると、胸椎より先に腰が反っていないか。 上肢挙上と体幹伸展を別々に行い、背中のどの位置で張りや痛みが出るかを比べます。胸郭を支えると変わるかを確認すると、肩だけの問題として扱わずに評価できます。
  • 長く座る負担と、反る動作の負担を分ける。 静止姿勢で保持する際の張りと、軽い伸展・側屈での痛みを記録します。筋腹の圧痛が普段の症状と一致するかも確認し、押すと痛いという情報だけで対象を選びません。

胸背部の筋痛・胸椎肋骨周囲痛と、腰椎への負荷集中

  • 胸背部痛には、筋以外の所見も確認する。 胸椎・肋骨周囲の症状や外傷歴、呼吸での変化を聞き取ります。強い胸痛や全身症状を伴う場合は、背中のこりとして手技を進めず適切な評価を優先します。
  • 腰の反りが大きいことだけで、腰痛の原因とは決めない。 胸椎・腰椎・股関節の動きの配分と、実際に痛む課題を照合します。姿勢を理想形へ近づけることより、どの動きで負担が増すかを明確にすることが大切です。

胸最長筋の筋腹・周囲筋膜を施術し、胸椎伸展と挙上を確認する

  • 傍脊柱の筋腹と周囲筋膜を、胸郭を支えて施術する。 肋骨や棘突起へ圧を集中させず、筋の張りと呼吸に合わせて方向・荷重を調整します。必要に応じて腰腸肋筋や広背筋との境界も確認します。
  • 施術後は、腰を反らし過ぎない胸椎伸展を促す。 同じ上肢挙上と体幹伸展を比べ、背中の痛む範囲や動かしやすさを確認します。局所の柔らかさと、胸郭・腰椎の運動配分の変化を分けて記録します。

胸郭・腰椎の運動分担を理解し、背部への手技を腕の挙上にも結び付けます。 Orthopedic Massage(呼吸・脊椎の可動性)では、胸郭・呼吸・脊椎の動きを学び、軟部組織への接触と低速の関節モビライゼーションを使い分けます。

関連する実技:Deep Tissue Massage(ディープティッシュマッサージ)。DTMの受講条件・特例受講の審査については、コース詳細をご確認ください。

Hironori Ikeda講師によるハンズオントレーニング。チェンマイでの授業・実技指導・質疑応答は英語です。

13 Sep 2026

胸半棘筋|胸椎を伸ばす・反対側へ回す働きから、背中の痛みを考える

肩・肩甲帯の接触部位と圧の方向を練習するスポーツマッサージ実技

肩・肩甲帯の接触部位と圧の方向を練習するスポーツマッサージ実技

胸半棘筋の脊柱伸展・反対側回旋と、横突起から棘突起への走行

  • 同じ背部伸筋でも、回旋方向は一律ではない。 胸半棘筋は横突起から上方の棘突起へ向かい、脊柱伸展と反対側回旋に関わります。両側で伸ばす働きと片側で回す働きを分けると、右背部痛を右回旋だけで評価しない理由が分かります。
  • 胸半棘筋と胸最長筋は、走行も付着も異なる。 縦方向に広がる脊柱起立筋と、横突起から棘突起へ斜めに走る筋群を区別します。体表から深部の一筋だけを確実に押し分けられるとは考えず、層構造と運動への反応を照合します。

胸郭回旋と腰椎の代償を分け、左右の背部痛を比較する

  • 骨盤を楽に保ち、胸郭の左右回旋を比べる。 体幹を回した際に腰椎伸展や骨盤の大きな回旋で補っていないか観察します。痛みが出る方向と部位を記録し、首を一緒に回した場合と胸郭だけを動かした場合も比較します。
  • 胸を起こすとき、どの高さで痛みが始まるか。 胸椎伸展の小さな課題で、頸部や腰部を先に反らしていないか確認します。圧痛点と動きが集中する位置を照合し、押すと痛いという所見だけで施術部位を決めません。

胸椎周囲の筋痛・肋椎関節周囲痛と、頸胸移行部の症状

  • 胸椎周囲痛を、すべて筋の癒着として説明しない。 肋椎関節周囲や肋骨、頸胸移行部に関連する症状も確認します。回旋だけでなく呼吸や上肢運動で痛みが変わるかを調べ、筋への負荷と他の構造の反応を分けます。
  • 強い持続痛や外傷後の痛みは、施術の適否を先に判断する。 胸背部痛に全身症状や呼吸困難がある場合は医療評価が必要です。深い圧で反応を試すことより、発症経過と随伴症状を確認することを優先します。

胸半棘筋周囲の筋腹・筋膜を施術し、胸椎回旋と伸展を確認する

  • 棘突起や肋骨に圧を集中させず、傍脊柱の筋腹を扱う。 胸郭を支えた姿勢で、筋腹と周囲の筋膜・結合組織をマッサージします。本人の呼吸と反応に合わせて圧・方向を調整し、関節を押して戻す操作と混同しません。
  • 痛みのない胸椎回旋・伸展を促し、同じ課題で比べる。 施術後は頸部・腰椎の代償を増やさず胸郭を動かせるか確認します。局所の痛みと上肢挙上時の負担を別々に記録し、次に扱う周囲筋を考えます。

胸椎の回旋と伸展を理解し、背部の手技を自然な胸郭運動へ結び付けます。 Orthopedic Massage(呼吸・脊椎の可動性)では、胸郭・呼吸・脊椎の動きを学び、軟部組織への接触と低速の関節モビライゼーションを使い分けます。

関連する実技:Deep Tissue Massage(ディープティッシュマッサージ)。DTMの受講条件・特例受講の審査については、コース詳細をご確認ください。

Hironori Ikeda講師によるハンズオントレーニング。チェンマイでの授業・実技指導・質疑応答は英語です。

12 Sep 2026

横隔膜|呼吸と体幹支持を、肋骨・腹壁・上肢運動から考える

スポーツマッサージの実技

スポーツマッサージの実技

横隔膜の吸気作用と、腹圧・体幹支持への関与

  • 息を吸う筋であり、動作時の体幹支持にも参加する。 横隔膜が収縮すると胸腔の容積が変わり、吸気が起こります。上肢を反復して動かす課題では姿勢制御に関係する活動もみられ、呼吸の機能と体幹支持の機能を切り離して考えないことが重要です。
  • 腹圧を高めることと、息を止め続けることは同じではない。 腹筋群などとの協調によって、呼吸しながら体幹を支える必要があります。胸郭を固める、腹を強くへこませるなど一つの形だけを正解とせず、行う動作と負荷に合わせて観察します。

安静呼吸と上肢挙上で、胸郭・腹壁・頸部の動きを比べる

  • 息を吸うと、肩ばかり持ち上がっていないか。 安静時の胸郭と腹壁の動き、頸部の力みを確認します。上肢を支えた状態で楽に呼吸した場合と比べ、呼吸補助筋に負担が集まる条件を整理します。
  • 腕を上げたときに、呼吸を止めて腰を反らしていないか。 上肢挙上を痛みのない範囲で行い、下位肋骨・骨盤・腰椎の動きを観察します。呼吸を続けた場合に肩の動かしやすさや首の張りが変わるかを確認します。

呼吸補助筋への負担と、息苦しさを伴う状態の見分け方

  • 胸郭の動きが小さいことだけで、横隔膜機能不全と決めない。 呼吸の見え方には姿勢、努力量、痛みなども影響します。体表の観察や触診だけで横隔膜の筋力や活動を確定し、原因筋として扱うことはできません。
  • 新しい息苦しさや胸痛は、マッサージより評価が先。 呼吸困難、めまい、強い胸痛などがある場合は、筋を緩めて様子を見る状態ではありません。呼吸に関する訴えの経過と随伴症状を確認して対応します。

胸郭・腹壁周囲を無理なく施術し、呼吸と挙上を再確認する

  • 肋骨の下へ深く指を入れず、周囲の軟部組織を扱う。 同意を得て胸郭・腹壁を支え、肋間部や周囲筋膜へ呼吸を妨げない圧でマッサージします。横隔膜を体表から直接剥がすという説明ではなく、どの組織を施術しているかを明確にします。
  • 施術後は、呼吸を続けた上肢挙上を比較する。 安静呼吸のしやすさ、頸部の力み、同じ挙上課題での痛みを確認します。呼吸量や肺機能が改善したと断定せず、本人が動作中に感じる負担の変化を記録します。

呼吸と胸郭の動きを、肩・脊椎・骨盤の運動連鎖と合わせて学びます。 Orthopedic Massage(呼吸・脊椎の可動性)では、胸郭・呼吸・脊椎の動きを学び、軟部組織への接触と低速の関節モビライゼーションを使い分けます。

関連する実技:Dynamic Posture Assessment(動的姿勢評価)。各講座の受講条件をご確認ください。

Hironori Ikeda講師によるハンズオントレーニング。チェンマイでの授業・実技指導・質疑応答は英語です。

11 Sep 2026

外肋間筋|肋骨の動きと吸気時の張りを、胸郭の部位ごとに考える

スポーツマッサージの講義

スポーツマッサージの講義

外肋間筋の肋骨間の支持と、胸郭の位置によって異なる呼吸作用

  • 外肋間筋を、どの位置でも同じ吸気筋として説明しない。 外肋間筋は肋骨間に走り、胸郭運動と肋間部の支持に関わります。呼吸に対する力の働き方は肋間の高さや前後の位置で異なり、線維方向だけで機能を一律に決めることはできません。
  • 肋骨は前後・左右へ、組み合わさって動く。 胸骨側が持ち上がる動きと、側胸部が広がる動きでは観察する位置が違います。上位・下位胸郭を分けて確認すると、「胸が硬い」という説明から、どこが動かしにくいかまで具体化できます。

深呼吸・側屈・体幹回旋で、肋骨周囲の痛みを比較する

  • 吸うと痛いのか、体をひねると痛いのか。 深呼吸と軽い回旋・側屈で、同じ肋骨周囲痛が再現するか確認します。呼吸量を無理に増やさず、どの程度の吸気や動作で痛みが始まるかを記録します。
  • 腕を上げたときの側胸部の張りも比較する。 側胸部には前鋸筋や広背筋なども重なります。肋骨間の痛みをすべて外肋間筋へ帰属させず、上肢を支えた条件で呼吸と挙上への反応を分けて見ます。

肋間筋損傷・肋骨損傷・肋間神経痛と、呼吸時胸痛の違い

  • 咳や外傷後の痛みでは、肋骨損傷も考慮する。 局所の強い圧痛や呼吸時痛がある場合は、発症経過を確認します。肋間筋の損傷と肋骨の問題は、押した反応だけでは区別できません。
  • 帯状に走る鋭い痛みと、局所の伸張痛を区別する。 肋間神経に沿う症状や皮膚の感覚変化があれば、筋腹の張りとは別に評価します。胸痛に息苦しさや全身症状がある場合は、マッサージの対象と即断しません。

肋間部へ圧を集中させず、周囲筋膜を施術して吸気と回旋を確認する

  • 肋骨の縁と神経血管の位置を理解して施術する。 肋間の奥を探して押し込まず、胸郭を支えて周囲筋膜へ無理のない圧を選びます。呼吸を止めさせないことを確認し、筋の張りと症状に応じて圧・方向を調整します。
  • 施術後は同じ吸気・側屈・回旋を比べる。 痛みのない範囲で胸郭運動を促し、最初に痛んだ位置と動作の負担を再確認します。局所の押しやすさだけでなく、腕を上げたときの側胸部の張りも比較します。

胸郭の部位別の動きを理解し、呼吸と上肢運動に合う手技を選びます。 Orthopedic Massage(呼吸・脊椎の可動性)では、胸郭・呼吸・脊椎の動きを学び、軟部組織への接触と低速の関節モビライゼーションを使い分けます。

関連する実技:Deep Tissue Massage(ディープティッシュマッサージ)。DTMの受講条件・特例受講の審査については、コース詳細をご確認ください。

Hironori Ikeda講師によるハンズオントレーニング。チェンマイでの授業・実技指導・質疑応答は英語です。

10 Sep 2026

内肋間筋|骨間部と軟骨間部の違いから、呼気と胸郭運動を理解する

深部指圧マッサージとスポーツ医学

深部指圧マッサージとスポーツ医学

内肋間筋の骨間部・軟骨間部と、部位によって異なる呼吸作用

  • 内肋間筋は、すべてが肋骨を下げる筋ではない。 骨間部と、胸骨近くの軟骨間部では呼吸に対する働きが異なります。骨間部の呼気への関与と、傍胸骨部の吸気への関与を分けると、「内は吐く、外は吸う」という単純な説明の限界が分かります。
  • 強い呼気と、安静時の呼気を同じ筋活動と考えない。 楽に息を吐くときと、咳・発声・運動中に強く吐くときでは必要な力が異なります。腹筋群との協調と胸郭の動きを合わせて観察し、一つの肋間筋だけで呼吸全体を説明しません。

吐く・吸う・体をひねる動作で、胸郭周囲の痛みを比較する

  • 吐き切ると痛いのか、吸って広がると痛いのか。 呼吸の局面を分け、どの部位で痛みが出るか確認します。咳や競技後の発症歴がある場合は、軽い回旋・側屈でも同じ症状が出るか比べ、無理な深呼吸を繰り返しません。
  • 胸骨側と側胸部を、同じ圧で扱わない。 肋軟骨付近の痛みと肋間部の筋痛を分けて記録します。上肢運動で反応が変わる場合は、大胸筋・前鋸筋など周囲筋の所見も確認します。

肋間筋損傷・肋間神経痛と、呼吸に伴う胸壁痛

  • 肋間筋痛と、神経に沿って走る痛みを区別する。 肋間神経痛では帯状の痛みや感覚変化が問題となる場合があります。筋への圧迫で似た痛みが出ても、それだけで筋由来と確定せず、皮膚・神経の症状を別に確認します。
  • 胸壁の圧痛があっても、胸痛の原因は一つに決まらない。 外傷、強い咳、発熱、息苦しさなどの経過を聞き取ります。新しい強い胸痛は局所マッサージで反応を試すより、適切な医療評価を優先します。

内肋間筋を深く押し分けず、胸郭周囲を施術して呼吸を確認する

  • 深層の一筋を押し分けることより、胸郭を楽に動かす条件をつくる。 神経・血管へ過度な圧を加えず、胸郭周囲の筋腹と筋膜を穏やかにマッサージします。呼吸を保ちながら受けられる圧と方向を選び、骨の縁を強く押し続けません。
  • 施術後は安静呼吸と、痛みのない回旋を再確認する。 吸気・呼気のどちらで負担が変わったか、同じ姿勢で比較します。胸郭が広がる感覚だけでなく、本人が最初に困っていた動作の痛みを確認します。

肋間筋の部位別の働きを、胸郭の観察と無理のないマッサージへ結び付けます。 Orthopedic Massage(呼吸・脊椎の可動性)では、胸郭・呼吸・脊椎の動きを学び、軟部組織への接触と低速の関節モビライゼーションを使い分けます。

関連する実技:Trigger Point Therapy(トリガーポイント療法)。各講座の受講条件をご確認ください。

Hironori Ikeda講師によるハンズオントレーニング。チェンマイでの授業・実技指導・質疑応答は英語です。

9 Sep 2026

大腰筋|股関節屈曲と腰椎の位置を分け、脚を上げる痛みを考える

ダイナミック筋膜リリースコース(チェンマイ)

ダイナミック筋膜リリースコース(チェンマイ)

大腰筋の股関節屈曲と、腰椎から小転子へ向かう走行

  • 腰椎と大腿骨を結ぶため、脚だけの筋ではない。 大腰筋は腰椎から大腿骨小転子へ向かい、腸骨筋とともに股関節屈曲へ関与します。骨盤・腰椎を安定させた脚上げと、腰を反って持ち上げる動作では、筋にかかる条件が異なります。
  • 骨盤前傾と腰椎前弯を、一つの角度として扱わない。 両者は関連しますが、骨盤が前傾しているだけで大腰筋が短縮しているとは限りません。股関節の伸展範囲と腰椎の動きを別々に確認し、静止姿勢だけで施術の必要性を決めません。

脚を持ち上げる痛みと、股関節伸展での張りを骨盤位置と合わせて比べる

  • 抵抗を加えた股関節屈曲で、普段の痛みがどこに出るか。 鼠径部、前大腿部、腰部のどこが痛むかを記録し、膝を曲げた課題と伸ばした課題を比べます。大腿直筋や他の股関節屈筋も働くため、一つの脚上げで大腰筋を特定しません。
  • 脚を後ろへ動かすとき、腰を先に反らしていないか。 股関節伸展と腰椎伸展を分け、骨盤を楽に支えた条件でも確認します。伸ばされる痛みと力を入れた痛みを照合すると、どの動作を施術後に比べるかが明確になります。

腸腰筋腱周囲痛・弾発股と、股関節内・腰椎由来の症状

  • 鼠径部の引っ掛かりを、筋の癒着だけで説明しない。 腸腰筋周囲の弾発や腱の痛み、股関節内の問題などを考えます。痛みを伴う引っ掛かりや荷重困難が続く場合は、強い伸張や深部圧迫で反応を見る前に評価を検討します。
  • 腹部の奥の痛みを、大腰筋の圧痛と即断しない。 大腰筋の周囲には神経・血管・臓器が位置します。強い腹痛や全身症状、下肢へ広がる神経症状がある場合、深部へのマッサージだけで対応しません。

腹部深部へ押し込まず、周囲組織への手技と股関節運動を再評価する

  • 深く押せることを、大腰筋への適切な手技の基準にしない。 体幹と下肢を支え、施術できる周囲の筋腹・筋膜の張りを確認します。腹部深部や鼠径部の神経血管へ過度な圧を加えず、どの組織を扱うかを明確にして手技を選びます。
  • 痛みのない股関節屈曲・伸展を促して比較する。 施術後は同じ骨盤位置と負荷で脚上げを行い、腰を反らす代償と痛む範囲を確認します。股関節の動きと腰部の反応を分けて記録し、次に確認する屈筋群を考えます。

腰椎・骨盤・股関節を分けて観察し、深層筋の機能を手技の判断へつなげます。 Dynamic Posture Assessment(動的姿勢評価)では、骨盤・胸郭・四肢の動きを運動連鎖の中で捉え、局所の所見と照合します。

関連する実技:Deep Tissue Massage(ディープティッシュマッサージ)。DTMの受講条件・特例受講の審査については、コース詳細をご確認ください。

Hironori Ikeda講師によるハンズオントレーニング。チェンマイでの授業・実技指導・質疑応答は英語です。

8 Sep 2026

腸骨筋|骨盤の内側から股関節へ、腸腰筋を一括りにしない評価

機能解剖の講義

機能解剖の講義

腸骨筋の股関節屈曲作用と、大腰筋とは異なる骨盤への付着

  • 大腰筋と協働するが、腰椎へ直接付く筋ではない。 腸骨筋は腸骨窩から大腿骨小転子周囲へ向かい、股関節屈曲に関わります。腸腰筋という名称でまとめても、骨盤から始まる腸骨筋と腰椎から始まる大腰筋の違いは理解しておく必要があります。
  • 同じ脚上げでも、骨盤の向きで筋の長さが変わる。 骨盤が後ろへ倒れた姿勢と前へ傾いた姿勢では、股関節屈筋の伸張条件が異なります。腰椎の反りと骨盤の傾きを別々に見て、屈曲範囲を大きく見せる代償を確認します。

骨盤を支えた脚上げと股関節伸展で、鼠径部の痛みを比較する

  • 座って脚を持ち上げたとき、痛むのは筋腹付近か関節の奥か。 鼠径部の局所痛、引っ掛かり、前大腿部への広がりを分けて聞き取ります。膝の位置を変えた課題でも比べ、腸骨筋だけでなく他の股関節屈筋の所見と照合します。
  • 脚を後ろへ引いた際の張りを、骨盤の動きと合わせて見る。 股関節を伸展したつもりでも、腰を反らすだけの場合があります。体幹を支え、痛みのない範囲で大腿骨が骨盤に対してどれだけ動くかを確認します。

腸腰筋腱周囲痛・股関節内の痛みと、大腿神経症状

  • 鼠径部痛は、腸骨筋を押して診断できるものではない。 腸腰筋腱周囲の痛みと股関節内の問題では、荷重や回旋への反応が違う場合があります。引っ掛かりや強い荷重時痛が続く場合は、局所の筋緊張と別に評価を検討します。
  • 大腿神経へ過度な圧を加えない。 腸腰筋周囲には大腿神経が走ります。前大腿部へしびれが出る刺激を、深層筋に手技が届いた証拠とは扱わず、筋力や感覚の変化を確認します。

腸骨窩へ無理に押し込まず、股関節屈筋周囲を施術して脚上げを確認する

  • 腸骨の内側を深く掘るのではなく、位置と張力を理解する。 骨盤と下肢を支持し、同意を得て施術できる周囲組織をマッサージします。骨の縁や神経血管に圧を集中させず、筋の張りと本人の反応から手技の適否を判断します。
  • 施術後は、脚上げと股関節伸展を同じ骨盤位置で比べる。 痛みのない屈曲・伸展を促し、腰を反らす代償や鼠径部痛の変化を確認します。筋腹を押した感触だけでなく、歩く際に脚を前後へ動かしやすいかも確かめます。

腸骨筋と大腰筋の違いを理解し、股関節屈筋への手技を骨盤運動と結び付けます。 Trigger Point Therapy(トリガーポイント療法)では、臨床触診・筋機能評価から、施術する組織と手技を選ぶ力を養います。

関連する実技:Dynamic Posture Assessment(動的姿勢評価)。各講座の受講条件をご確認ください。

Hironori Ikeda講師によるハンズオントレーニング。チェンマイでの授業・実技指導・質疑応答は英語です。

7 Sep 2026

大殿筋|股関節伸展・外旋と、立ち上がりの運動連鎖を考える

プロスポーツマッサージスクール

プロスポーツマッサージスクール

大殿筋の股関節伸展・外旋と、上部・下部線維の走行の違い

  • 殿筋が収縮しても、腰を反らしていれば同じ動作ではない。 大殿筋は股関節伸展・外旋に関わり、立ち上がりや加速動作で重要な役割を担います。大腿骨が骨盤に対して動く伸展と、腰椎だけを反らす動作を分けて観察します。
  • 上部と下部の線維を、同じ方向の筋として扱わない。 大殿筋は広い付着と複数の走行を持ち、股関節位置によって回旋や内外転への関与も変わります。筋腹全体を一律に緩めるより、痛む動作と負荷のかかる範囲を照合することが重要です。

立ち上がり・階段・股関節伸展で、殿部と腰の痛みを比較する

  • 立つ際に、体幹を先に起こして腰へ負担を集めていないか。 椅子から立つ課題で股関節・膝・体幹の動きを確認します。股関節を使う条件を変えると痛みが変わるか比べ、殿部の硬さだけで腰痛の原因を決めません。
  • 膝を曲げた伸展と、伸ばした伸展で反応を比べる。 ハムストリングスも股関節伸展に関わり、膝位置によって長さの条件が変わります。殿部と大腿後面のどこに症状が出るかを記録し、施術する筋腹を選びます。

大殿筋の筋損傷・坐骨周囲痛と、腰椎由来の殿部痛

  • 殿部痛を、すべて大殿筋のトリガーポイントにしない。 筋損傷、坐骨付近の腱周囲痛、股関節や腰椎に関連する痛みも確認します。発症の瞬間や座位・荷重での変化を聞き取り、局所の圧痛と普段の症状が一致するかを照合します。
  • 下肢へ広がるしびれは、筋の張りと分けて扱う。 神経に沿う症状や筋力低下がある場合は、殿部を深く押して再現することを目的にしません。症状の経過を確認し、必要な評価につなげます。

大殿筋の筋腹・周囲筋膜を施術し、股関節伸展と立ち上がりを確認する

  • 股関節を支え、筋腹と周囲の筋膜・結合組織を施術する。 坐骨周囲や深部神経へ圧を集中させず、筋の張りと本人の反応に合わせて方向・荷重を調整します。どの部位を扱ったかを明確にして、手技後の比較へつなげます。
  • 痛みのない股関節伸展と立ち上がりを促す。 施術後は同じ椅子の高さや負荷で比較し、腰の反りを増やさずに立てるか確認します。殿部の痛みだけでなく、膝と体幹を含む運動連鎖がどう変わったかも観察します。

大殿筋への手技を、股関節伸展と競技・日常動作の運動連鎖へ応用します。 Deep Tissue Massage(ディープティッシュマッサージ)では、姿勢と動作を踏まえ、深部組織への接触面・方向・深さ・荷重を調整します。

関連する実技:Sports Massage(スポーツマッサージ)。DTMの受講条件・特例受講の審査については、コース詳細をご確認ください。

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6 Sep 2026

中殿筋|片脚支持と股関節回旋から、外側股関節痛を考える

スポーツ医学マッサージスクール

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中殿筋の股関節外転と、屈曲角度で変わる前部・後部線維の回旋作用

  • 外転筋は、脚を横へ上げるとき以外にも働く。 中殿筋は股関節外転に関わり、片脚支持で骨盤と大腿骨の位置を保つ働きも担います。立っている側の股関節が、骨盤を支えるためにどのように働くかを観察することが重要です。
  • 前部は内旋、後部は外旋と固定して覚えない。 中殿筋の各部の回旋作用は股関節屈曲角度によって変わります。腕ではなく股関節の内外旋であることを明確にし、立位と深く曲げたスクワットでは同じ条件として評価しません。

片脚立ち・階段・サイドステップで、骨盤と大腿骨の動きを比べる

  • 骨盤が下がる場合と、体幹が支持脚側へ傾く場合を分ける。 片脚立ちや階段で、反対側骨盤の落ち込みと体幹の傾きを観察します。痛みを避けた動きと筋力の問題を区別し、見た目の左右差だけで中殿筋の弱化と断定しません。
  • 横向きで痛む場所と、荷重で痛む場所を確認する。 大転子周囲の圧迫痛、片脚支持時痛、筋腹の張りを別々に記録します。股関節を内転した姿勢や長時間の保持で症状が変わるかも確認し、腱への負荷を考えます。

殿筋腱障害・大転子部痛と、腰椎由来の外側股関節痛

  • 大転子部痛を、滑液包炎だけで説明しない。 中殿筋・小殿筋の腱障害なども関連します。痛む腱へ強い圧をかける、痛い側を下にして押し続けるといった対応より、荷重と圧迫条件を整理します。
  • マッサージと、腱の負荷管理・運動を別の役割として考える。 殿筋腱障害では負荷教育と運動を含む対応が重要です。筋腹を施術した直後に楽でも、腱が治癒した、外転筋力が回復したと即断しません。

大転子の腱へ圧を集中させず、筋腹を施術して片脚支持を再確認する

  • 筋腹と周囲筋膜を、股関節を支えてマッサージする。 大転子の付着腱へ圧を集中させず、前部・後部の張りと動作時の反応に合わせて施術します。痛みのない外転・内外旋を促し、どの肢位で動かしやすくなったか確認します。
  • 施術後は、同じ片脚支持と階段動作で比較する。 骨盤と体幹の傾き、外側股関節の痛む位置を再確認します。筋腹の柔らかさだけでなく、荷重時間や反復回数をそろえて本人の負担が変わったかを見ます。

股関節外転筋の働きを、骨盤・大腿骨・体幹の運動連鎖と合わせて学びます。 Sports Massage(スポーツマッサージ)では、競技動作と練習負荷に合わせ、マッサージをコンディショニングへ応用します。

関連する実技:Dynamic Posture Assessment(動的姿勢評価)。各講座の受講条件をご確認ください。

Hironori Ikeda講師によるハンズオントレーニング。チェンマイでの授業・実技指導・質疑応答は英語です。

5 Sep 2026

小殿筋|外側股関節痛を、外転・内外旋と大転子周囲の負荷から考える

スポーツ医学マッサージコース

スポーツ医学マッサージコース

小殿筋の股関節外転と、屈曲角度で変わる各部の回旋作用

  • 中殿筋の深層にあり、同じ場所を押しているとは限らない。 小殿筋は腸骨から大転子へ向かい、股関節外転と関節の支持に関わります。中殿筋の筋腹・小殿筋周囲・大転子の腱付着部を一つの圧痛点として扱わず、層と骨指標を確認します。
  • 股関節を曲げると、回旋への作用も変わる。 小殿筋の前部・後部では走行が異なり、回旋に対する働きは股関節屈曲角度の影響を受けます。立位の内外旋と座位の内外旋を同じ課題にせず、大腿骨が骨盤に対してどう動くかを比べます。

片脚支持・股関節回旋・横向き姿勢で、痛む位置を比べる

  • 脚を横へ上げる痛みと、片脚で支える痛みを分ける。 外転に軽い抵抗を加えた反応と、荷重したときの外側股関節痛を記録します。体幹の傾きや骨盤の落ち込みが痛みを避ける代償かどうかも確認し、見た目だけで筋力低下を決めません。
  • 横向きで大転子を圧迫した痛みを、筋腹の痛みと区別する。 寝る姿勢や股関節内転で症状が変わるかを聞き取ります。筋への張力と腱周囲への圧迫を分けて考えると、どこへマッサージするかを選びやすくなります。

殿筋腱障害・大転子部痛と、腰椎由来の下肢症状

  • 大転子部痛には、中殿筋・小殿筋の腱障害も関わる。 痛む腱を深く押し続けることを、深層筋への適切な施術とは考えません。歩行や階段の負荷、横向き姿勢での圧迫を確認し、負荷管理や運動を含む対応を検討します。
  • 下肢へ広がる痛みを、小殿筋の関連痛だけで説明しない。 腰椎由来の神経症状なども確認が必要です。しびれ、感覚変化、進行する筋力低下があれば、局所の圧痛と別に評価します。

小殿筋周囲の手技を選び、外転と荷重時の股関節運動を確認する

  • 深い圧の量より、どの組織を扱うかを明確にする。 股関節を支え、殿部の筋腹と周囲の筋膜・結合組織の張りを確認してマッサージします。大転子付着腱と神経の走行部に過度な圧を加えず、反応に応じて方向と荷重を調整します。
  • 痛みのない外転・内外旋と片脚支持を再確認する。 施術前と同じ股関節角度・荷重時間で比較し、痛む位置と動かしやすさを記録します。筋腹の柔らかさと、腱の負荷に対する反応を別々に確認します。

殿筋の層構造と関節位置を理解し、荷重時の痛みに合う手技を選びます。 Trigger Point Therapy(トリガーポイント療法)では、臨床触診・筋機能評価から、施術する組織と手技を選ぶ力を養います。

関連する実技:Dynamic Posture Assessment(動的姿勢評価)。各講座の受講条件をご確認ください。

Hironori Ikeda講師によるハンズオントレーニング。チェンマイでの授業・実技指導・質疑応答は英語です。

4 Sep 2026

大腿筋膜張筋|股関節内旋と腸脛靱帯の張力を、膝外側痛から考える

アスリートのコンディション管理のためのスポーツマッサージ

アスリートのコンディション管理のためのスポーツマッサージ

大腿筋膜張筋の股関節屈曲・外転・内旋と、腸脛靱帯への連続

  • 膝の外側が痛くても、近位の筋の働きも確認する。 大腿筋膜張筋は股関節の屈曲・外転・内旋に関わり、腸脛靱帯へ連続します。中殿筋と同じ外転筋でも、内旋や屈曲への関与が異なるため、股関節の運動方向を分けて評価します。
  • 腸脛靱帯を、筋のように自由に動く帯とは考えない。 腸脛靱帯は大腿筋膜の一部で、大腿骨への結合を持ちます。膝の屈伸で前後へ滑って擦れるという説明だけでなく、張力と深部組織への圧迫の関係も理解する必要があります。

片脚支持・着地・走動作で、骨盤と大腿骨の内転・内旋を確認する

  • 片脚で支えたとき、骨盤と大腿骨はどう動くか。 骨盤の落ち込み、股関節内転・内旋、体幹の傾きを分けて観察します。膝が内へ入るという一つの見え方だけで、大腿筋膜張筋の短縮や中殿筋の弱化と確定しません。
  • 走る距離・坂・着地条件で、痛みの出方を比べる。 大腿外側の筋腹の張りと、膝外側の局所痛を分けて記録します。股関節内旋や屈曲への軽い抵抗で同じ症状が出るかも確認し、手技後の比較課題を決めます。

腸脛靱帯症候群と、大腿外側の筋腹痛・大転子部痛の違い

  • 腸脛靱帯症候群を、癒着した帯を剥がせば治ると説明しない。 膝外側では腸脛靱帯深部の組織への圧迫が関係するという解剖学的知見があります。痛む膝外側へ強い摩擦を繰り返すより、走行負荷と股関節・膝の動きを確認します。
  • 外側股関節痛と膝外側痛は、場所を分ける。 大転子周囲の腱障害や他の膝関節周囲の問題も考慮します。腫れやロッキング、外傷後の荷重困難があれば、筋腹マッサージだけで対応を終えません。

大腿筋膜張筋の筋腹を施術し、股関節運動と膝外側痛を再評価する

  • 近位の筋腹と周囲筋膜を、骨指標から確認して施術する。 上前腸骨棘と大転子の位置を把握し、筋腹の張りに応じて圧と方向を調整します。腸脛靱帯全体を強く押して引き伸ばすことを目的にせず、股関節運動に合わせて反応を見ます。
  • 痛みのない股関節運動と、軽い片脚支持・ステップを比較する。 施術後は同じ負荷で膝外側痛と大腿骨の動きを確認します。直後の楽さだけで走行距離を増やさず、練習負荷との関係も含めて再評価します。

大腿外側への手技を、股関節・骨盤・膝のキネティックチェーンへ結び付けます。 Sports Massage(スポーツマッサージ)では、競技動作と練習負荷に合わせ、マッサージをコンディショニングへ応用します。

関連する実技:Dynamic Posture Assessment(動的姿勢評価)。各講座の受講条件をご確認ください。

Hironori Ikeda講師によるハンズオントレーニング。チェンマイでの授業・実技指導・質疑応答は英語です。

3 Sep 2026

梨状筋|股関節屈曲で変わる回旋作用と、殿部痛・坐骨神経症状を考える

深部指圧マッサージコース

深部指圧マッサージコース

梨状筋の股関節外旋と、屈曲位で変わる回旋への作用

  • 梨状筋は、どの股関節位置でも同じ外旋筋ではない。 股関節が伸展寄りの位置では外旋に関与しますが、屈曲に伴って回旋に対する力の作用方向が変わります。屈曲90°では内旋方向の作用を示した測定もあり、立位と深く曲げた座位を同じ条件として扱いません。
  • 外旋から内旋へ変わる角度を、全員共通の境界にしない。 筋の走行と骨の形、関節位置で条件が変わります。「60°を超えると必ず内旋筋」と固定するより、屈曲角度と回旋方向を明記して、症状との関係を確認することが重要です。

伸展寄りの股関節と屈曲位で、内外旋時の殿部痛を比較する

  • 座ると痛いのか、脚を回すと痛いのかを分ける。 座位での圧迫、股関節内外旋、外転への軽い抵抗などで、普段の痛みがどこに出るか確認します。殿部の局所痛と下肢へ広がるしびれを同じ反応として記録しません。
  • 骨盤や腰椎を動かして、股関節回旋を補っていないか。 骨盤を楽に支え、股関節屈曲角度を変えて内外旋を比べます。伸張した際の痛みと筋に力を入れた痛みを照合し、単に深く押して痛む点を探す評価に偏らないようにします。

梨状筋症候群・深殿部症候群と、腰椎由来の坐骨神経症状

  • 坐骨神経痛があれば、すべて梨状筋が原因とは限らない。 腰椎の神経根症状や、内閉鎖筋・双子筋複合体など深殿部の他の構造も考えます。持続するしびれや筋力低下がある場合は、必要な医療評価につなげます。
  • 一つの誘発テストだけで梨状筋症候群と確定しない。 殿部痛を再現する課題は評価の一部ですが、筋・腱・神経を単独で診断するものではありません。経過と神経所見、腰椎・股関節の反応を組み合わせて判断します。

神経へ圧を集中させず周囲筋腹を施術し、股関節回旋と座位痛を確認する

  • 殿部深部へ、しびれが出る圧を加え続けない。 大殿筋などの表層筋と周囲筋膜の張りを確かめ、坐骨神経・血管に過度な圧を加えずに手技を選びます。神経を押して解放するという説明ではなく、施術する筋腹と目的を明確にします。
  • 痛みのない股関節内外旋を促し、同じ座位・歩行で比較する。 施術後は屈曲角度をそろえて回旋を確認し、殿部痛と下肢症状を別々に記録します。筋腹の圧痛だけでなく、本人が困っていた座る・歩く動作の負担が変わったかを見ます。

関節位置で変わる筋の作用を、殿部の触診と手技の選択へ結び付けます。 Trigger Point Therapy(トリガーポイント療法)では、臨床触診・筋機能評価から、施術する組織と手技を選ぶ力を養います。

関連する実技:Deep Tissue Massage(ディープティッシュマッサージ)。DTMの受講条件・特例受講の審査については、コース詳細をご確認ください。

Hironori Ikeda講師によるハンズオントレーニング。チェンマイでの授業・実技指導・質疑応答は英語です。

2 Sep 2026

内閉鎖筋|骨盤内から大転子へ向かう外旋筋と、深殿部の神経との関係

スポーツ医学マッサージコース

スポーツ医学マッサージコース

内閉鎖筋の股関節外旋と、小坐骨孔で方向を変える腱の走行

  • 骨盤の外側から真っ直ぐ大転子へ走る筋ではない。 内閉鎖筋は骨盤内面から始まり、腱が小坐骨孔付近で方向を変えて大転子へ向かいます。外閉鎖筋とは起始と通路が異なるため、名前が近い二筋を同じ場所の筋として扱いません。
  • 外旋作用は、股関節の位置によって条件が変わる。 内閉鎖筋は上・下双子筋と近接し、股関節の回旋と支持に関わります。屈曲位では筋の走行と長さが変わるため、腕ではなく股関節の内外旋であること、屈曲角度を明確にして評価します。

股関節屈曲角度を変え、内外旋で殿部痛がどう変わるか確認する

  • 座位痛と、股関節を回したときの局所痛を分ける。 殿部のどの位置が痛み、下肢まで症状が広がるかを確認します。内外旋を軽い範囲で比べ、筋に力を入れた反応と、他動で伸ばされた反応を別々に記録します。
  • 骨盤が一緒に回っていないかを観察する。 股関節回旋を骨盤回旋で補うと、実際の可動域と痛む条件が曖昧になります。骨盤を楽に支えた条件でも比べ、痛みを出すほど深く曲げたりねじったりしないようにします。

双子筋・内閉鎖筋複合体と深殿部症候群、股関節由来痛の違い

  • 坐骨神経は、内閉鎖筋・双子筋複合体と近接する。 神経と複合体の結合組織の関係や、股関節回旋に伴う神経の動きが報告されています。ただし、その解剖学的関係だけで、個人の殿部痛を内閉鎖筋による圧迫と確定することはできません。
  • 深殿部痛でも、腰椎・股関節の所見を確認する。 しびれや進行する筋力低下、強い荷重時痛がある場合は、局所の筋膜の問題だけで説明しません。筋腹の圧痛と神経性の症状を分け、必要な評価につなげます。

深部神経へ圧を加えず、殿部周囲を施術して回旋と座位痛を比較する

  • 体表から深層の一筋だけを押し分けることを目的にしない。 殿部の筋腹と周囲筋膜を、下肢を支持した状態でマッサージします。坐骨神経に響く圧を避け、どの位置の組織を扱っているかを明確にして手技を選びます。
  • 施術後は、同じ屈曲角度で内外旋を再確認する。 痛みのない回旋を促し、座る・立つ課題でも痛む範囲を比較します。殿部の柔らかさだけでなく、下肢症状を増やさずに動かしやすくなったかを確認します。

深殿部の立体的な解剖を理解し、神経と筋の反応を分けて手技を選びます。 Trigger Point Therapy(トリガーポイント療法)では、臨床触診・筋機能評価から、施術する組織と手技を選ぶ力を養います。

関連する実技:Deep Tissue Massage(ディープティッシュマッサージ)。DTMの受講条件・特例受講の審査については、コース詳細をご確認ください。

Hironori Ikeda講師によるハンズオントレーニング。チェンマイでの授業・実技指導・質疑応答は英語です。

2 Sep 2026

外閉鎖筋|股関節回旋時の鼠径部痛を、内転筋と関節内の症状から分ける

ダイナミック筋膜リリースコース

ダイナミック筋膜リリースコース

外閉鎖筋の股関節外旋と、大腿骨頸部の後方へ向かう腱の走行

  • 内閉鎖筋とは、骨盤のどちら側から始まるかが異なる。 外閉鎖筋は閉鎖孔周囲の外面から始まり、腱が大腿骨頸部の後方へ向かって転子窩へ付着します。内閉鎖筋のように小坐骨孔で方向を変える走行とは区別して理解します。
  • 外旋筋の痛みが、必ず殿部に出るとは限らない。 外閉鎖筋は股関節外旋と支持に関わる深部筋です。前方・内側の股関節痛として現れる例もあるため、痛む場所が鼠径部だから内転筋と即断せず、股関節回旋の所見も確認します。

屈曲した股関節の内外旋で、鼠径部・前大腿部の痛みを比較する

  • 股関節を曲げた内外旋と、内転への抵抗を比べる。 普段の痛みがどの動作で出るか、同じ屈曲角度と軽い負荷で確認します。鼠径部の筋腹痛、関節の奥の痛み、引っ掛かりを分けて記録し、痛む場所だけで対象を決めません。
  • キックや切り返しの、どの局面で痛んだか聞き取る。 脚を振る瞬間、支持脚で向きを変える瞬間、踏み込んだ姿勢での痛みは負荷条件が違います。骨盤・大腿骨の回旋を観察し、症状が出る課題を小さく再現して比較します。

外閉鎖筋損傷と、内転筋損傷・股関節内由来の鼠径部痛

  • 競技者の外閉鎖筋損傷は、画像で確認された報告がある。 股関節前面痛と、屈曲位での内外旋時痛がみられる例があります。ただし、この反応だけで外閉鎖筋損傷と確定できず、内転筋や股関節内の問題も評価します。
  • 深く押した圧痛を、損傷部位の同定としない。 鼠径部には神経血管があり、外閉鎖筋は体表から容易に押し分けられる筋ではありません。外傷後の荷重困難や強い持続痛は、マッサージで反応を試す前に医療評価を検討します。

鼠径部深部へ圧を集中させず、周囲筋を施術して股関節回旋を確認する

  • 内転筋群など施術できる周囲組織と、深部筋の機能を分ける。 同意と覆布を整え、股関節を支えて筋腹・周囲筋膜をマッサージします。神経血管や骨の縁へ圧を集中させず、扱う組織と目的を明確にして方向・荷重を選びます。
  • 施術後は、同じ屈曲角度で内外旋と内転を比較する。 痛みのない運動を促し、鼠径部痛と引っ掛かりを別々に確認します。軽いキックや切り返しに近い課題でも、最初に痛んだ条件がどう変わったかを確かめます。

深部外旋筋の走行を理解し、競技中の股関節前面痛を動作から整理します。 Sports Massage(スポーツマッサージ)では、競技動作と練習負荷に合わせ、マッサージをコンディショニングへ応用します。

関連する実技:Trigger Point Therapy(トリガーポイント療法)。各講座の受講条件をご確認ください。

Hironori Ikeda講師によるハンズオントレーニング。チェンマイでの授業・実技指導・質疑応答は英語です。

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